士業のホームページの作り方
士業サイトのタイプ
税理士、行政書士、社会保険労務士、弁護士、公認会計士、司法書士など、士業法人や事務所のWebサイトは大きく分けて2つのタイプがあります。
1. 法人や事務所の公式サイト
1つは、法人や事務所を紹介する公式サイトです。企業のコーポレートサイトのようなもので、このタイプはどちらかといえば組織を紹介することが主な目的になります。ただし、「(士業名)+(地名)」のような検索に対しては、このタイプのWebサイトのほうが出やすい傾向にあるため、集客や新規客の獲得が狙えないわけではありません。
2. 専門分野に特化したWebサイト
1つは、専門分野での集客を目的としたWebサイトです。これは「(専門分野名)+相談」や「(専門分野名)+(地名)」、「(専門分野名)+(士業名)」などでの検索が多いため、このような検索を行うユーザーを狙って集客するためです。例えば、「相続税 相談」「相続税 名古屋」「相続税 税理士」といった検索をピンポイントで狙います。
なお、比較的規模の大きな法人や、Web集客に力を入れている組織だと、公式サイトと専門分野特化型サイトの両方を所有している場合もあります。
士業サイト向けSEO
士業サイトのSEO(Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)では、Webサイトをどちらのタイプにするかで、「士業名」と「専門分野」のどちらをメインに扱うかが変わってきます。
また、士業サイトではSEOの中でもローカルSEOを特に意識しておく必要があります。ローカルSEOは特定の地域を対象に、ユーザーに見つけてもらいやすくするためのSEOです。ローカルSEOでは「Google マイビジネス」への登録が最も重要になります。Google マイビジネスは無料で利用できるので必ず登録しておくべきです。
住所や地域名をしっかりWebサイトに記載することも大切です。ローカルSEOでは検索地点からの距離も重視されるからです。
Google マイビジネス
https://www.google.com/intx/ja/business/
課題解決能力と信頼性を訴求する
士業は課題解決型のビジネスです。顧客は必ず何らかの課題があってはじめて相談に訪れます。専門分野名によるSEOが重要になるのもこのためです。
よって、Webサイトでは課題解決能力と信頼性を示す必要があります。ポイントになるのは以下のような内容です。
士業サイトで課題解決能力と信頼性を訴求するポイント
- サービスの詳細
- 実績
- 経歴
- 資格所有者の紹介
問い合わせの心理ハードルを下げる
顧客の獲得を目的とした士業サイトの場合、問い合わせの心理ハードルを下げて、コンバージョン率を上げる仕掛けが必要です。例えば以下のようなポイントがあります。
問い合わせの心理ハードルを下げるポイント
- スタッフの人柄が伝わる写真
- Webサイトのデザイン
- 費用の記載
- フリーダイヤル
- お知らせなどの定期的な更新
- 「相談無料」などの記載
なお、写真やWebサイトのデザインに関しては、顧客が個人メインか法人メインかで方向性が分かれます。
個人メインの場合はやや明るくフレンドリーな印象に寄せたほうが良いので、暖色系やグリーン系の色を使い、笑顔が見える写真を使用します。
逆に、法人メインの場合は堅実で威厳のある印象に寄せたほうが良いので、ブルー系やモノトーンを使います。写真も真面目な印象を与えるもののほうがよいでしょう。
もちろん組織の方針やイメージもあるのでそれらと合わせて検討します。
スマホ対応ではなくモバイルファースト
士業のWebサイトで絶対に外せないのがスマホ対応です。士業は個人のお客様も多いため、スマートフォンからたくさんのアクセスがあります。Webサイトのスマホ対応は当たり前の時代ですが、士業のWebサイトに関してはさらに進んだ「モバイルファースト(=モバイルサイトを最優先にする)」の意識で制作する必要があります。