歯科や病院のホームページの作り方
歯科・病院を選ぶ際に参考にしている情報は?
まずはじめに以下のアンケート調査の結果をご覧ください。
2019年にメディケア生命が実施した「病院選び・医者選びに関する調査2019」で「病院を選ぶ際に参考にしている情報」に対する回答の上位5位です。
病院を選ぶ際に参考にしている情報(複数回答形式)
- 病院のホームページ:55.8%
- 家族や知人の評判:46.9%
- 病院検索サイト:32.0%
- かかりつけの医者の紹介:27.1%
- 掲示板サイト:6.6%
【出典】https://www.medicarelife.com/research/025/01/
病院を選ぶ際に参考にしている情報で最も多かったのが「病院のホームページ」で半数を超えています。なお、2014年におこなわれた同調査で「病院のホームページ」と答えた割合は39.8%で、16%も上昇(39.8%→55.8%)しました。
今や病院のホームページは、病院選びで最も重視される情報ソースになったということです。
歯科・病院を選ぶ際に重視していることは?
それではユーザーは歯科・病院サイトの何を見て、どのような基準で歯科・病院を選んでいるのでしょうか。
まずは病院のデータからご紹介します。
以下は、2019年にメディケア生命が実施した「病院選び・医者選びに関する調査2019」の「病院を選ぶ際に重視していること」に対する回答の上位10位です。
病院を選ぶ際に重視していること(複数回答形式)
- 病院の評判:62.6%
- 近所、行きやすさ:50.0%
- 医師の評判:39.8%
- 医師・スタッフの対応の丁寧さ:31.8%
- 医療設備・機器の充実度:28.3%
- 病院のキレイさ:24.2%
- 待ち時間:22.7%
- 病院の規模:21.8%
- 家族や知人が通っている:20.5%
- 医師・スタッフの相談のしやすさ:20.1%
【出典】https://www.medicarelife.com/research/025/01/
次に歯科のデータをご紹介します。
2018年に日本歯科医師会が実施した「⻭科医療に関する⽣活者調査」の「かかりつけ⻭科医を選んだ理由」に対する回答の上位10位です。
かかりつけ⻭科医を選んだ理由(複数回答形式)
- 近所や通勤・通学の途中など、通院に便利な場所にあるから:61.0%
- 丁寧に診てくれるから:44.8%
- 歯科医師の治療技術に満足しているから:37.6%
- 歯科医師が信頼できるから31.1%
- 歯科医師の対応や人柄が良いから:28.3%
- 待ち時間がないから:26.4%
- 歯科医院の雰囲気や受付・スタッフの対応が良いから:25.2%
- 歯科医師の診療方針に満足しているから:23.6%
- 駐車場があるから:22.4%
- 治療内容・方針・期間・治療費を説明してくれるから:22.0%
【出典】https://www.jda.or.jp/jda/release/pdf/DentalMedicalAwarenessSurvey_h30.pdf
選んでもらえる歯科・病院サイトのポイント
以上のアンケート結果からユーザーが歯科・病院を選ぶ際の重要なポイントを抜き出してみます。
ユーザーが歯科・病院を選ぶ際のポイント
- 病院や医師の評判、信頼性
- 通いやすさ(駐車場の有無など)
- 医師やスタッフの対応や人柄
- 医療設備・機器の充実度
- 施設の雰囲気、キレイさ、規模
- 待ち時間がない
- 診療方針、治療内容、期間、費用など
シンプルに考えるなら、これらのポイントを押さえてWebサイト上でアピールできれば、はじめての人からも選ばれる可能性は上がります。これを踏まえると、ユーザーから選ばれる歯科・病院のWebサイトは以下のようなものであるべきです。
選ばれる歯科・病院のWebサイトに必要な情報や要素
- 洗練されたデザイン
- 医師、スタッフの印象を良くするキレイな写真
- 施設、設備の情報や写真
- 診療方針や治療内容、期間、費用などの情報
- 診療実績
- 医師の信頼性を伝えるプロフィール
- アクセス案内や駐車場の有無
- オンライン予約機能
これらの要素がそろった歯科・病院サイトなら高いコンバージョン率が期待できます。
診療圏で一番のWebサイトを作る
歯科や病院の経営において診療圏の考え方は非常に重要です。上でご紹介したアンケート結果でも「通いやすさ」は大きな選定基準になっています。これは歯科・病院のWebサイトを考える上でも重要なポイントになります。なぜなら、ユーザーの検索行動は、通いやすい歯科・病院だけを探すものだからです。自分が通える場所にない歯科・病院はほとんどの場合、はじめから候補にも挙がりません。
ユーザーが歯科・病院をインターネットで探す場合、GoogleやYahooで「診療科目+地域名」を検索します。Googleの場合、「診療科目」のみで検索してもユーザーの位置情報から近いエリアの医院だけを検索結果に表示します。検索結果には「ローカルパック」と呼ばれる地図情報が表示されることもあります。
Googleマップなどで探す場合は、ユーザーははじめから対象エリアを絞って検索します。
よって、歯科や病院は診療圏が重複する競合医院とインターネット上でも競い合う必要があります。最終的にユーザーが選ぶ医院は1つです。診療圏内で一番の歯科・病院サイトでなければファーストチョイスにはなれないのです。
ローカルSEOが必須
診療圏内で競合する医院の中からユーザーに選んでもらうためには、まず見つけてもらうことが必要になりますが、そのためにはローカルSEOが重要です。
SEO(Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)は、Googleなどの検索結果により多く表示されるようにしたり、上位に表示されることを目指す施策です。中でも特定の地域を対象にしたSEOがローカルSEOです。
ローカルSEOでは「Google マイビジネス」への登録が最も重要になります。Google マイビジネスは無料で利用できるので必ず登録しておくべきです。
また、住所や地域名をしっかりWebサイトに記載することも大切です。ローカルSEOでは検索地点からの距離も重視されるからです。
Google マイビジネス
https://www.google.com/intx/ja/business/
スマホ対応ではなくモバイルファースト
歯科・病院のWebサイトで絶対に外せないのがスマホ対応です。歯科や病院はBtoCのビジネスになるので、Webサイトのアクセスの80%がスマートフォンになることも珍しくありません。Webサイトのスマホ対応は当たり前の時代ですが、歯科・病院のWebサイトに関してはさらに進んだ「モバイルファースト(=モバイルサイトを最優先にする)」の意識で制作する必要があります。